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〒809-0022 福岡県中間市鍋山町13-5
TEL.093-246-2345

診療案内medical info

診療内容

眼科一般  眼アレルギー・花粉症  糖尿病網膜症  白内障  緑内障   結膜炎  

ドライアイ  外眼部の病気  眼鏡・コンタクトレンズ処方  ロービジョンケア など



眼の病気について

■眼アレルギー
  
  現在、日本では国民の約3割がなにかしらアレルギー性の病気を持っているといわれており、眼に症
  状が現れるアレルギーも少なくありません。
  当院では、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を調べることや、アレルウォッチというキットを
  使用し涙液によるアレルギー性結膜炎の診断を行うことができます。また、スギ花粉症やダニアレル
  ギー性鼻炎を対象とした舌下免疫療法を行っております。


 
◇アレルウォッチ
  検査用の細い紙を下まぶたにぶら下げて涙液を採取し、10分程度検査薬に浸すことで、アレルギー
  性結膜炎であるかを判断できます。
  アレルウォッチはアレルギー性結膜炎の判断には有効ですが、アレルゲンを特定することはでき
  ません。


 
◇アレルゲンの調べ方
  アレルゲンを特定するには、血液検査などの方法があります。
  血液検査では一度に様々な(39種類の)アレルゲンを調べることができますが、結果が出るまでに
  数日かかります。当院では、イムノキャップラピッドというキットを使用して、短時間で結果の
  出る検査も行っております。
  ●イムノキャップラピッド 指先から少量採血し、約20分程度で8種類のアレルゲンを検査でき
   ます。検査できる項目は以下の内容になります。
    【スギ、ブタクサ、ヨモギ、カモガヤ、ネコ、イヌ、ゴキブリ、カケヒョウダニ】)


 
◇舌下免疫療法
  アレルゲンを少量から段階的に増やして口腔内に投与することで、ゆっくりと体をアレルゲンに慣
  らしていき、アレルギー症状を長期にわたり抑えることが期待できる治療法です。
  (当院医師は投与するための資格を授与されています)
   ●花粉症・アレルギー性鼻炎などに有効です。
   ●完全に抑えられなくても、お薬の使用量を減らすことが期待できます。
   ●治療は3〜5年と続けると有効な期間がさらに延長します。
   ※免疫療法は、まれにアレルギー反応がおこる可能性もあるので、初回は院内で30分間服用後
    の経過を診ます。


 ◇アナフィラキシーショック
  原因となるものを食べる、触る、吸い込む、注入されることにより起こるアレルギー反応が、突然
  極めて短い時間で全身に現れる状態をアナフィラキシーといいます。その中でも、血圧の低下や意
  識障害などのショック状態に陥ることをアナフィラキシーショックと呼び、すぐに対応しないと生
  命の危険を伴うこともあります。重度の場合、速やかにアドレナリン自己注射薬を用います。
  当院はアドレナリン自己注射薬のエピペンを常備しております。
  ※エピペン:アドレナリンの薬液と注射針が内臓されたキットです。心臓の機能を高めて血圧を上
   昇させたり、気道を広げたりしてショック症状を改善する効果があります。





■糖尿病網膜症

 
◇糖尿病網膜症とは
  糖尿病が原因で網膜(眼から入った光を、情報として視神経に伝達する組織)が障害を受
  け、視力が低下する病気です。
  糖尿病網膜症は進行すると失明に至ることがたいへん多い病気です。完治することがなく、
  治療によって視力を取り戻すこともできませんが、早期の治療で病気の進行を抑えること
  はできます。


 
◇糖尿病網膜症の治療
  (1)初期であれば、血糖コントロールをしっかり行うことで、進行を食い止めることがで
   きます。
  (2)レーザー治療(網膜光凝固術)
    失明を防ぐために必要な治療です。早期であれば約8割に効果があります。
  (3)硝子体手術
    レーザー治療で効果が出なかった場合や、網膜剥離や硝子体出血が起こった場合には、
    硝子体手術を行います。


  
糖尿病網膜症の合併症として、網膜の中心にある黄斑部がむくむ黄斑浮腫という病気が
  あります(静脈閉塞症や白内障の術後などにもみられる)。網膜症の病期に関係なく発症し、
  悪化すると著しい視力障害が生じます。
  黄斑浮腫の有効な治療としてトリアムシノロンアセテート(ケナコルトR)や、加齢黄斑変
  性症にも有効な治療である抗VEGF抗体(新生血管促進因子抑制)の硝子体注射を行ってい
  ます。


  糖尿病網膜症は、自覚症状が出てからでは治療法の選択肢が限られてしまいます。
  糖尿病と診断された場合は、自覚症状がなくても、定期的に眼科を受診して、眼の健康状
  態を管理することが重要です。






■白内障
 
 ◇白内障とは
  加齢とともに水晶体(眼内のピントを調整する透明な組織)が白く濁って、視力が低下す
  る病気です。
  白内障になると次のような症状が現れます。
   ・視力が低下する      ・物がだぶって見える
   ・目がかすむ        ・ぼやけて見えにくい
   ・光がまぶしく感じる


 
◇白内障の治療
  白内障の治療は薬か手術となりますが、薬はあくまで症状の進行を抑えるためであり、
  悪化して日常生活に支障が出てきている場合は手術を行う必要があります。
  白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズ(人口の水晶体)を挿入します。
  この手術により視力の回復が見込めます。







■緑内障

 
◇緑内障とは
 
 視神経(目からの情報を脳に伝達する組織)に障害がおこり、視野が狭くなる病気です。
  治療が遅れると失明に至ることもあります。
  緑内障は、見える範囲が少しずつ狭くなっていきますが、進行がゆっくりで両眼同時で
  はないことが多いため、かなり病気が進行するまで自覚症状がなく、発見が遅れてしま
  います。
  中高年に多く発症する病気です。症状がない場合でも、定期的な眼科検診をおすすめし
  ます。


 
◇緑内障の治療
  
まず、点眼薬を中心とした薬物治療が行われます。
  それでも十分に眼圧が下がらない場合や、視野障害が進行する場合は、レーザー治療や
  手術が行われます。






■ドライアイ

 
ドライアイとは、様々な生活習慣や他の病気によって、目を守るために重要な涙の量や質
 が変わってしまうことで起こる病気です。高齢化、エアコンによる乾燥、パソコンやスマ
 ートフォンの普及、コンタクトレンズ装着者の増加に伴い患者さんは増加しています。

 ■下記のような症状が5つ以上あてはまるとドライアイかもしれません。
  ・目が疲れやすい
  ・目が乾いた感じがする
  ・物がかすんで見える
  ・目に不快感がある
  ・目が痛い
  ・目が赤くなりやすい
  ・目が重たい感じがする
  ・勝手に涙が出る
  ・目がかゆい
  ・光がまぶしく感じやすい
  ・目がゴロゴロ、ショボショボする
  ・目やにが増えた
  また、瞬きをぜずに10秒間以上目を開けられない場合もドライアイの可能性が高くなり
  ます。

 ドライアイの症状は眼の乾きだけでなく、疲れ目や痛みなど様々あり、その症状が一過性
 の不調なのか、眼球の表面に障害が起きているためなのかは、眼科できちんと検査しなけ
 れば判断することはできません。
 市販の目薬の多用や、水道水での洗眼はかえって症状を悪化させてしまうこともあり、放
 置することで合併症を引き起こすこともあります。
 少しでも気になったら、早めの受診をおすすめします。






■外眼部の症状
 外眼部(眼球の周りの器官)には以下のような病気がよくみられます。 
 
 ◇ものもらい(麦粒種・霧粒種)
  ●麦粒種:細菌の感染により発症します。抗生物質の点眼や内服を行いますが、化膿が進
       んだ場合は切開して膿を出すこともあります。
  ●霧粒種:眼の保護をするために脂を分泌するマイボーム腺という器官がまつげの生え際
       にあり、このマイボーム腺に脂肪がつまって炎症が起き、肉芽腫というかたま
       りができる病気です。腫瘤が小さければ自然に吸収されますが、大きな場合は
       副腎皮質ステロイド薬を腫瘤に注射したり、手術で摘出したりします。


 
◇眼瞼麻痺
   眼瞼麻痺とは、自分の意志とは関係なくまぶたの筋肉に力が入りまばたきがスムーズに
   できなくなる病気です。
   眼瞼麻痺にはボトックス治療が有用です。ボトックス治療は、痙攣を抑える作用のある
   ボツリヌス毒素を注射し、痙攣を軽減させる治療法です。効果は3〜4ヶ月持続し、効果
   がなくなった時期に再注射します。
   ※ボトックス療法は、所定の研修及びボトックス使用の認定を受けた医師のみ施行でき
    ません。当院では講習を修了した医師が治療にあたります。


 
◇眼瞼下垂
   眼瞼下垂とは、上まぶたが垂れ下がって目が開きにくくなり、視野が狭くなったり物が
   見えづらくなったりする状態をいいます。治療の主体は手術となります。手術後は視野
   が広がり力まなくなるので、肩こりや頭痛が軽減されることもあります。


 
◇内反症
  「逆まつ毛」のことで、まぶたの縁が内側に倒れこんでしまい、まつげが目にあたるため、
   目がゴロゴロしたり、めやにが出たり、充血しやすくなったりします。場合によっては
   角膜などを傷つけてしまい、角膜炎や結膜炎を併発することがあります。先天的な場合
   と加齢によって起こる場合があり、それぞれ治療法が異なります。
   生まれつきの場合は自然に改善することもあり、しばらく様子をみて改善を待つことも
   ありますが、症状が強い時は手術を行います。加齢が原因の場合は自然に治ることは期
   待できないので、症状が強ければ手術を行います。



■ロービジョンケア
 病気など様々な原因により、眼鏡やコンタクトレンズを使用しても十分な視力が出ない、視野
 が狭くなるなど、慢性的に不便や不都合を感じ日常生活になんらかの支障をきたしている状態
 をロービジョンといいます。また、それらの方への支援を総称してロービジョンケアと呼びま
 す。

 ロービジョンケアは医療的・教育的・職業的・社会的・福祉的・心理的など様々な方面から行われます。
 当院でも、患者様が残された視機能を最大限に活用し、快適で自立した生活を送れるよう、視覚障害者
 用補装具適合判定資格を持った眼科専門医や視能訓練士が適切な助言や指導を行うとともに、リハビリ
 施設の紹介や、視覚補助具のアドバイス、福祉情報の提供などを行います。